2010年04月30日

第1回:株式会社Kaien徐勝徹氏×「投資は世界を変えられるか?」レポート

4月17日(土)に第1回「Management Impact」が開催されました。

今回は株式会社Kaien共同創業者・取締役の徐勝徹氏をゲストにお招きし、「投資は世界を変えられるか? 〜 Impact Investment市場の発展可能性」をテーマにディスカッションしました。

徐勝徹氏ブログ:http://convisage.com/

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当日は、まずゲストにご自身のキャリアヒストリーと問題意識の変遷をプレゼンテーションしていただき、ゲストが提供した仮説に対してKBSやSDMの学生が意見をぶつけました。ディスカッションの土壌を揃えるために、ノンプロフィットの価値や課題は全てビジネス言語で表現しました。その結果、「The power of humanity」の力とそれを活かすしくみとしてのImpact Investment、多様なニーズへの対応と効率性の追求、ソーシャル・インパクトの評価とプレイヤーの淘汰メカニズム、コスト意識とインセンティブ設計など、幅広くバランスの取れた議論が展開されました。

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その日の学びを、その場にいなかった人とも共有するために、当日の議論は、twitterで実況しました(ハッシュタグ #mgtipt)。またそのエントリーを徐さんがtogetterでまとめてくださったので、そちらをご覧いただくと当日の議論の流れがおわかりになると思います。こちら

ところで、徐氏は静かな情熱を持ちつつ、穏やかにロジカルに話を進める方でした。その場にいた全員が徐氏の意見に迎合していたわけではないのですが、気がつくと話に引き込まれており、Cool Head,but Warm Heart というのはこういうことなのだなあと感じた次第です。また人の善意の可能性を信じつつも、人の弱さに目をそむけることもなく、利己性を前提としてインセンティブ・システムをきちんと設計するというスタンスは、個人的にはとても共感を覚えるものでした。

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ソーシャルに限らず、Doing Good系の話は批判がしづらいため意見が偏りやすく、結果として客観的な評価や建設的な批判に乏しくなり、本質を見つめた議論に至りにくいという傾向があります。ですが今回は、スピーカーも会場の学生も、自分と異なる意見を認めたうえで、それでもロジカルに批判すべきところは批判するという姿勢を一貫して持っており、大変社会人学生らしい議論が展開されたと感じました。

KBSのオフィシャルサイトにもレポートが載っていますので、そちらも併せてお楽しみください!

ところで今後のManagement Impactについて、皆さまにお知らせとお詫びを。本活動の詳細については、こちらの「About us」のところで常に最新情報を確認できるようにしてございますが、こちらでも簡単に。当初、このディスカッションセミナーはどなたでも参加可能であるということでご案内をしておりました。しかし前回第0回、そして今回の第1回を通じて、我々が当初想定していた以上の人数の方にご興味をお持ちいただいているということが分かり、方針を整理する必要が出てまいりました。

本来学びの機会というものは、広く社会に開かれているべきだと考えております。ただ我々の活動は「ディスカッション」セミナーというその特性から、人数の上限が決まってしまいます。経験上、この手のディスカッションを効果的に運営するためには、30人程度の規模が最も適切であろうと判断しており、よってむやみに参加者を増やすということは避けたいと考えています。また、本活動はKBSの学生有志が立ち上げたサークル活動であり、よってKBSの学生がディスカッションしやすい環境をつくることを最優先しています。

上記のことを鑑みた結果、大変心苦しくはあるのですが公募はせず、基本的にはKBSをはじめとする協生館の学生およびゲストスピーカーによるご招待者のみに参加を限定させて頂いております。まことに勝手ではございますが、どうぞご了承ください。

但し、学びは可能な限り広く共有したいと考えていますため、学外の皆さまも楽しめるようtwitterでの実況中継(ハッシュタグ #mgtipt)などを可能な限り実施していきます。また、開催後にはこのブログ上でディスカッションの内容をレポートしますので、外部の方にはこのような形でお楽しみいただけますと幸いです。申し訳ございません。会場などの調整によって皆さまにもご参加いただけるような企画となった場合には、ぜひぜひお越しいただきたく、本ブログ上でご案内いたします!

次回Management Impactは「多様なリターン設計が拡げる金融市場〜日本初マイクロファイナンスファンドの挑戦」で、5月27日(木)です!社会資本市場という大きな視点で捉えた第1回に続き、実際にファンドとして作りこむときにはどのようなことに配慮しなければならないのか、また投資家の多様化が進む中でどのような「効用」に配慮すれば金融市場が広がるか、などが議論出来ればと考えています。どうぞ奮ってご参加ください。

(文責:国保)


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